取引先から送られてきたPDFの見積書や商品一覧を見て、
「これ、全部Excelに入力し直すの?」
と、ため息が出たことはありませんか?
PDFに書かれている数字や商品名を見ながら、Excelへ一つずつ入力する。
事務職ではよくある作業ですが、行数が多いとかなり時間がかかります。
しかも、
・数字を打ち間違える
・行を飛ばしてしまう
・コピーする場所を間違える
・合計金額が合わなくなる
といったミスも起こりやすい作業です。
実は、ExcelにはPDFの表を直接読み込める機能があります。
今回は、PDFの表をExcelに取り込む方法を、パソコン操作が苦手な方にも分かるように解説します。
PDFの表はExcelへ直接取り込める
Excelには「Power Query」という、外部のデータを取り込んで整理する機能があります。
この機能を使うと、PDFの中にある表をExcelのデータとして読み込めます。
Microsoft公式サポートでも、Excelの「データ」から「PDF」を選び、認識された表を読み込む手順が案内されています。
手作業で一つずつ入力する必要がなくなるため、
・見積書
・請求明細
・商品一覧
・部品リスト
・売上一覧
・料金表
など、表形式のPDFを扱う時に便利です。
PDFの表をExcelに変換する手順
STEP1|新しいExcelファイルを開く
まずは、PDFの表を取り込みたいExcelファイルを開きます。
元のデータと混ざらないように、最初は新しいExcelファイルで試すのがおすすめです。
STEP2|「データ」タブを開く
Excel上部にある「データ」をクリックします。
続いて、
「データの取得」
↓
「ファイルから」
↓
「PDFから」
の順番で選択します。
Microsoft公式の基本手順も、「データ」→「データの取得」→「ファイルから」→「PDFから」となっています。
STEP3|取り込みたいPDFを選ぶ
パソコンに保存してあるPDFファイルを選び、「開く」をクリックします。
しばらく待つと、「ナビゲーター」という画面が表示されます。
画面の左側には、
・Table001
・Table002
・Page001
など、ExcelがPDFから読み取った表やページが表示されます。
それぞれをクリックすると、右側に取り込み後のイメージが表示されます。
STEP4|必要な表を選ぶ
取り込みたい表を選択し、内容を確認します。
きれいに表として認識されている場合は、そのまま「読み込み」をクリックします。
列の削除や並べ替えなど、少しデータを整えてから使いたい場合は、「データの変換」を選びます。
「読み込み」は、そのままExcelへ入れる方法。
「データの変換」は、Power Queryの画面で内容を整えてからExcelへ入れる方法です。
最初は「読み込み」だけでも十分です。
STEP5|取り込んだ内容を確認する
Excelへ表が表示されたら、必ず元のPDFと見比べます。
特に確認したいのは、次の項目です。
・商品名や会社名
・数量
・単価
・金額
・日付
・小数点
・マイナス表示
・合計金額
PDFのレイアウトによっては、列がずれたり、一部の文字が正しく読み込まれなかったりすることがあります。
「取り込めたから大丈夫」と思わず、最後は必ず目視で確認しましょう。
うまく取り込めないPDFもある
すべてのPDFが、きれいなExcel表に変換できるわけではありません。
特に、次のようなPDFは注意が必要です。
紙をスキャンしたPDF
紙の書類をスキャンして作ったPDFは、文字や数字ではなく「画像」として保存されていることがあります。
この場合、Excelが表として認識できず、ナビゲーターに表が表示されないことがあります。
セルの結合が多い表
見出しが何段にも分かれていたり、複数の項目が一つの枠に入っていたりすると、列がずれることがあります。
手書き文字が含まれている
手書きの数字や文字は、正しく認識されない可能性があります。
複雑なレイアウトの請求書
会社名や住所、明細、振込先などが一つのページに混在しているPDFは、必要な明細表だけをうまく取り込めない場合があります。
その場合は、すべて自動化しようとせず、
「取り込める部分だけExcelへ入れる」
「残りは手作業で確認する」
という使い方でも十分です。
「PDFから」が表示されない場合
Excelの「データの取得」に「PDFから」が表示されない場合は、使用しているExcelのバージョンやパソコン環境によって、PDF取り込み機能が利用できない可能性があります。
Microsoft公式のPower Query案内でも、Windows版とMac版では利用できるデータの取り込み元が異なります。
その場合は、
・Excelを最新版に更新する
・Windows版のExcelで試す
・PDF内の文字をコピーしてExcelへ貼り付ける
・会社で許可されたPDF変換ソフトを使用する
といった方法を検討します。
無料の変換サイトを使う時は注意
インターネット上には、PDFをExcelへ変換できる無料サイトもあります。
便利ではありますが、会社の書類をアップロードする時は注意が必要です。
例えば、
・取引先名
・従業員名
・住所
・電話番号
・請求金額
・振込先
・顧客情報
などが記載された書類を、会社の許可なく外部サービスへアップロードするのは避けた方が安心です。
ブログ用の操作画面を作る場合も、実際の会社書類ではなく、自分で作成したサンプルPDFを使用しましょう。
会社名や氏名、金額を架空の内容にしておけば、安全に画面を掲載できます。
PDFから取り込んだ後に使えるExcel機能
PDFの表をExcelへ取り込めば、その後は通常のExcelデータとして活用できます。
例えば、
・合計金額をSUM関数で計算する
・商品別に並べ替える
・特定の取引先だけを抽出する
・不要な列を削除する
・前年データと比較する
・ピボットテーブルで集計する
・グラフを作る
といった作業が可能です。
「PDFをExcelへ入れること」がゴールではありません。
取り込んだデータを集計や分析に使えるようになることが、一番大きなメリットです。
まとめ|全部手入力する前にExcelの機能を確認しよう
PDFで届いた表を見て、
「Excelへ全部入力しなければ」
と思ってしまう方も多いかもしれません。
しかし、Excelの「PDFからデータを取得」機能を使えば、手入力の量を大きく減らせる可能性があります。
今回のポイントは、次のとおりです。
・「データ」から「PDF」を選んで取り込む
・ナビゲーターで必要な表を選ぶ
・読み込み後は必ず元のPDFと照合する
・スキャンPDFや複雑な表はうまく認識されない場合がある
・会社の機密情報を無料変換サイトへ安易にアップロードしない
事務作業では、「前から手入力しているから」という理由だけで、同じ方法を続けている業務がたくさんあります。
まずは一度、Excelに便利な機能がないか調べてみる。
それだけでも、毎月の作業時間を減らせるかもしれません。
全部入力し始める前に、ぜひ一度試してみてください。
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