「契約書のたたき台、作っておいて」
上司や営業担当から、突然こんな依頼を受けて焦った経験はありませんか?
Wordを開いたものの、
「何から書けばいいの?」
「この表現で合っているの?」
「契約書って、間違えたら怖い……」
と手が止まってしまう。
事務職として働いていると、契約書や覚書、業務委託契約書などの文書作成を頼まれる場面があります。
でも、法律の専門家ではない私たちが、ゼロから契約書を作るのはかなりハードルが高いですよね。
私は医療機器商社で13年、建設業事務で9年、事務職として20年以上働いてきました。
現在は建設業で1人事務をしながら、ChatGPTなどのAIツールも業務に取り入れています。
今回は、ChatGPTを使って契約書の「たたき台」を作る方法をご紹介します。
契約書をゼロから作るのは難しい
契約書を作る時に大変なのは、文章を考えることだけではありません。
例えば、
- どの項目を入れればいいのか
- どんな順番で書けばいいのか
- 表現がビジネス文書として自然か
- 自社に不利な内容になっていないか
- 抜け漏れがないか
など、確認することがたくさんあります。
特に「契約書」と聞くだけで、少し身構えてしまいますよね。
私も以前は、契約書のような堅い文書を作る時、
「これで大丈夫かな……」
と何度も読み返していました。
そんな時に役立つのが、ChatGPTです。
ChatGPTは「契約書の下書き作成」に使える
ChatGPTを使うと、契約書のたたき台を短時間で作ることができます。
もちろん、ChatGPTが作った文章をそのまま正式な契約書として使うのはおすすめしません。
契約書は法的な文書なので、最終的には必ず上司や専門家に確認してもらう必要があります。
ただし、
- 契約書の構成を考える
- 必要な項目を洗い出す
- 文章のたたき台を作る
- 抜け漏れがないか確認する
といった作業には、とても役立ちます。
ゼロから考えるのではなく、まずAIに下書きを作ってもらう。
その上で、人が内容を確認して整える。
この流れにするだけで、かなり作業の負担が軽くなります。
契約書作成でChatGPTに伝えるべきこと
ChatGPTに契約書のたたき台を作ってもらう時は、条件をできるだけ具体的に伝えることが大切です。
最低限、次の内容を整理しておきましょう。
- 契約書の種類
- 契約する相手
- 契約の目的
- 業務内容
- 契約期間
- 報酬や支払い条件
- 秘密保持の有無
- 契約解除の条件
- 必ず入れたい項目
条件があいまいだと、AIの出力もあいまいになります。
逆に、条件を箇条書きで整理して伝えると、使いやすいたたき台が出てきやすくなります。
コピペOK!契約書たたき台作成プロンプト
以下のプロンプトをコピーして、必要な部分を書き換えて使えます。
あなたは優秀な法務事務担当者です。
以下の条件に基づいて、契約書のたたき台を作成してください。
なお、これは正式な契約書ではなく、社内確認用のドラフトとして使用します。
専門家や上司が確認しやすいように、条文形式で分かりやすく作成してください。
【契約書の種類】
業務委託契約書
【契約当事者】
甲:株式会社〇〇
乙:株式会社△△
【契約の目的】
例:オフィスの定期清掃業務を委託するため
【業務内容】
例:事務所内の清掃、ゴミ回収、備品補充など
【契約期間】
例:2026年4月1日から2027年3月31日まで
自動更新あり
【報酬・支払い条件】
例:月額〇〇円
月末締め、翌月末払い
【必ず入れたい項目】
1. 業務内容
2. 契約期間
3. 報酬と支払い方法
4. 秘密保持
5. 契約解除
6. 損害賠償
7. 協議事項
【文体】
日本の一般的なビジネス契約書の形式で、丁寧かつ分かりやすい文体にしてください。
このように依頼すると、
第1条(目的)
第2条(業務内容)
第3条(契約期間)
といった形で、契約書らしい構成のたたき台を作ってくれます。
ChatGPTで作った契約書の確認ポイント
ChatGPTでたたき台を作ったら、必ず内容を確認しましょう。
特に見るべきポイントは3つです。
① 自社に不利な内容になっていないか
契約解除の条件や損害賠償の内容は、特に注意が必要です。
AIが作った文章が、一見きれいに見えても、自社にとって不利な条件になっている可能性があります。
「この内容で契約したら、困ることはないか?」
という目線で確認しましょう。
② 実際の取引内容とズレていないか
AIは、入力された条件をもとに文章を作ります。
そのため、最初に入力した条件が足りないと、実際の取引内容とズレることがあります。
例えば、
- 契約期間が違う
- 支払い条件が違う
- 業務範囲が広すぎる
- 解除条件が実態に合っていない
といった点は、必ず確認が必要です。
③ 最終確認は上司や専門家に依頼する
契約書は、会社同士の約束を文章にした大切な書類です。
AIで作ったたたき台は便利ですが、最終判断をAIに任せることはできません。
必ず、
- 上司
- 法務担当
- 顧問弁護士
- 行政書士などの専門家
に確認してもらいましょう。
事務職がAIを使う目的は、契約書を勝手に完成させることではありません。
確認しやすいたたき台を早く作ることです。
個人情報や機密情報はそのまま入力しない
ChatGPTを使う時は、会社名や取引先名、金額、住所などの情報の扱いにも注意が必要です。
心配な場合は、
- 会社名 → A社
- 取引先名 → B社
- 担当者名 → 担当者様
- 金額 → 〇〇円
- 現場名 → 現場A
のように置き換えて使うのがおすすめです。
実際に使う時は、AIが作った文章をWordなどに貼り付けてから、正しい情報に修正しましょう。
事務職がAIを使うメリット
契約書のような文書は、ゼロから作ろうとすると時間がかかります。
でも、ChatGPTを使えば、
- 構成を考える時間を減らせる
- 条文のたたき台を作れる
- 抜け漏れに気づきやすくなる
- 上司に確認してもらいやすい形に整えられる
というメリットがあります。
特に1人事務の場合、近くにすぐ相談できる人がいないこともあります。
そんな時に、AIが最初の下書きを作ってくれるだけでも、心理的な負担はかなり軽くなります。
まとめ
契約書をゼロから作るのは、事務職にとって大きな負担です。
でも、ChatGPTを使えば、契約書のたたき台を短時間で作ることができます。
大切なのは、
- AIに条件を具体的に伝える
- 出てきた文章をそのまま使わない
- 自社に不利な内容がないか確認する
- 最終確認は必ず上司や専門家に依頼する
ということです。
AIは、契約書を完成させてくれる魔法の道具ではありません。
でも、白紙から悩む時間を減らしてくれる、心強い下書き作成の相棒です。
まずは社内確認用のたたき台作成から、ChatGPTを活用してみてください。
事務作業の負担が、少し軽くなるはずです。


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